25.笠ヶ岳登山(テント1泊)

笠ヶ岳

初のテント泊で笠ヶ岳登山を楽しんできた。おニューのザックにテント用具、寝袋、水4リットルなどを詰め普段の倍近い重量(17kg)を担ぎ、初日は累積標高差2100m、二日目は20km近い長い下りと非常にタフで濃かったが、二日目は雲の無い好天で東に槍、穂高、焼岳、乗鞍、そして彼方に御嶽、北に黒部五郎、薬師、赤牛、水晶を一望出来るなど大満足の山行となった。全てに感謝です。

実はアパート出発直前まで五竜岳~鹿島槍ヶ岳の縦走登山の予定だった。何気なくつけたテレビで雷注意報が長野県の広範囲に発令されていることが判明。天気も土日とも晴れ一時雨に変わっている。稜線での雷は逃げ場が無く危険なのと、テントデビューの日に雨の洗礼は避けたいとの判断で、急遽第2候補の笠ヶ岳に変更。結果的に大正解となった。

◆初日
2010年7月24日(土)晴れ、夕方ガス
03:30       起床
04:45(1089m)駐車場発
05:25(1030m)クリヤ谷登山口
10:15(2459m 雷鳥岩
12:30(2897m)笠ヶ岳着
13:10        〃 発
13:35(2820m)笠ヶ岳山荘
13:45(2756m)テント場
20:00       就寝

距離    11.4km
累積標高差 +2142m、-478m
時間    10時間50分

◆2日目
2010年7月25日(日)晴れ
03:00       起床
04:20       テント場発
05:40(2812m)抜戸岳
08:35(2594m)弓折岳
09:20(2295m)鏡平山荘
11:25(1518m)小池新道登山口
11:40(1451m)ワサビ平小屋
13:10(1083m)駐車場着

距離    19.4km
累積標高差 +605m、-2273m
時間    8時間50分

初日
0724tozanguchi.jpg駐車場には前日23時着。綺麗な星空の下、車中泊で4時間ほど寝て目覚まし前の3時30分に目が覚めた。この時間ならもう起きるしかないと朝飯を食べ4時40分に出発。初日はクリヤ谷を登る。標高差1900m、地図参考タイム9時間半の連続する急登に17kgのザックを担ぎ上げる。
駐車場から約30分一般道を下りトンネル手前で右に折れ写真の細道に入る。この先10分で左手にクリヤ谷の登山口がある。
0724tosyou.jpgクリヤ谷は3箇所ほどの徒渉がある。雨で流量が増加すると渡れないため山小屋への事前確認が必須と言われている。
0724kasa.jpg登山口から4時間50分で雷鳥岩に到着。そしてようやく笠ヶ岳の全容が拝めた。薄茶色の岩肌と黄緑がかった木々の色バランスは自分好み。吸い込まれる様に澄み渡る青空も最高。やっぱり山はいいなぁ。
0724ryousen.jpg振り返れば緑の木々が生い茂った稜線。先端のピーク付近が雷鳥岩だ。
0724sancho.jpg12時30分山頂着。膝痛を懸念し意識的にペースを抑えたが登山口から7時間と参考時間よりも2時間半も早く着いた。地図参考タイム9時間30分はちょっと大袈裟かも。
今回はCW-Xというスポーツタイツを履いてみた。膝がサポートされるので膝痛抑制効果があり、疲れ難い構造らしい。実際も疲労感が少なかった気がするので効果はありそうだ。
0724hodaka.jpg山頂からの眺望。若干霞がかっているが槍ヶ岳、穂高岳などがバッチリ見えた。槍から穂高までの険しい稜線は国内最難関とされ人気も高い。剱岳と共に今年登頂目標のこの縦走路は混雑ピークが過ぎたお盆明けにチャレンジか。
0724sanso.jpg山頂からの笠ヶ岳山荘。7月後半の今も残雪が残る。
724kurobegoro.jpg笠ヶ岳山荘の背後には左から北ノ俣岳、黒部五郎、薬師、赤牛、水晶が一望出来た。剣、立山は残念ながら雲の中だ。
0734koya.jpgこの日の笠ヶ岳山荘は定員88名の倍近い宿泊客だったようだ。布団1枚に2人寝とのこと。混雑期なので登山者が少なそうな登りの厳しい山を選んだが混む時は混む様だ。一方テント泊は定員50張りの半分以下と余裕十分。テント泊代500円を払い、ついでに登山バッチを購入して10分ほど下のテント場に向かう。
0724tent.jpg目の前に槍ヶ岳、穂高が望める最高のロケーションに張ったテント。
0724tenba.jpg繁忙期にも関わらず空いているテント場。笠ヶ岳は主要な2つの登山道がいずれも距離のある急登のため重いテント装備を担ぎ上げる登山者は少ないのだろうか。

初めてのテント泊
・山小屋繁忙期は広々と寝られるテント泊はねらい目
・山小屋泊と比較するとザックは倍近く重くなる
・ザックが重いとバランスを崩した時に踏ん張りが利かず転び易くなる(より慎重な行動が求められる)
・登山靴はソールが硬くしっかりしてないと足の裏が疲れる
・テント泊の夜は寒い(今回は8℃。寒さで何回か目が覚めた。標高にもよる。)
・夜天候悪化時の対処方法を考えておく(風、雨、雷)
・ザックは大きくて2気室構造が使い易い。テントをザック下方の気室に押し込めるのは実に便利。
・今回の食事は、
夕食 カップラーメン、コンビニおにぎり、インスタントコーヒー
朝飯 カップラーメン、コンビニおにぎり、インスタントコーヒー
全く同じメニュー…。次回はもう少しリッチに行く?
0724map.jpg距離    11.4km
累積標高差 +2142m、-478m
時間    10時間50分

タフな山行だったはずだが以外と疲労感は少なかった。もちろん膝痛も無し。もしかするとCW-Xの効果? 早出、早着と理想的な山行で大満足の一日だった。

2日目
0725asa.jpg昨晩は焼酎を飲んで気分良く20時に就寝。強風によるテントバタツキ音と寒さで何度か目が覚めたがよく眠れたと思う。
早寝したせいか2時半頃に目が覚めた。流石に早過ぎると二度寝試みるも完全に頭が起きてしまったようだ。こうなったら行動開始でしょう。結局3時起床です。
朝飯~テント撤収まで1時間10分。強風の中での撤収は難儀したが初めてにしては手早く出来たと思う。写真は出発直前の槍ヶ岳~穂高。中央の凹は大キレット。
0725asayake.jpg中央でピークが小さく割れているのが焼岳、右に十石山、乗鞍、御嶽山と続く。
0724kbd.jpg2010/09/19追加
カシミール3Dで作成した前写真のイメージ画像。
0725myhinode.jpg山頂での御来光も考えたが稜線で見れればいいやと下山した。写真は双六岳方向から顔を出し始めた太陽。現在5時15分。
0725ryousen.jpg振り返れば笠ヶ岳が美しい。太陽が低いので手前はまだ陽が当たっていない。
0725kasa2.jpg笠ヶ岳らしいワンショット。秩父岩付近から撮影。
0725kasa.jpg大ノマ岳(2662m)手前からの笠ヶ岳方向。
0725sekkei.jpg大ノマ岳山頂付近の残雪。
0725ikeyari.jpg弓折岳(2588m)から鏡平に下り「槍・穂高連峰の絶好の展望池」と称される撮影スポットでの1枚。朝から嫌というほど絶景を見ているので既に感動は無い。なんと贅沢なことか。
0725map.jpg距離    19.4km
累積標高差 +605m、-2273m
時間    8時間50分

鏡平から駐車場までは嫌になるほどひたすら続く下りでその距離は10kmを超え4時間を要した。単調な下り路は精神的に疲れますな。

0725map2.jpg2010/09/19追加
カシミール3Dで作成した焼岳山頂から3000m上空より撮影したイメージ画像
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