26.七倉山(加賀禅定道・楽々新道周回)

白山

白山北側の加賀禅定道から七倉山を折り返し点として楽々新道に下りる周回ロングルートを楽しんできた。晴れ男よすあき氏のおかげか雲の無い快晴に恵まれ加賀禅定道からは大汝、七倉、四塚山の眺望がバッチリ。期待のお花畑は百花繚乱にはほど遠かったものの充実感のある山行であった。

■メンバ よすあき氏、私
■行程  2014年7月21(月)晴れ→曇り

03:39( 790m) 新岩間温泉P
03:50( 688m) 檜新宮参道登山口
07:45(2026m) 百四丈滝展望台
10:01(2557m) 七倉山
13:56( 790m) 新岩間温泉P

時間 10時間15分
距離 28.2km
累積標高差 ±2368m
0721map.jpg
[白山の登山道]
起点    登山道
--------------------------------------
別当出合  砂防新道、観光新道
市ノ瀬   釈迦新道(七倉山経由)、チブリ尾根(別山経由)
平瀬    平瀬道
一里野中宮 加賀禅定道、楽々新道、岩間道、中宮道
馬狩    北縦走路

別当、市ノ瀬、平瀬からは何度も登っている白山だが北側ルート(太字)は今年の残雪期に山スキーで百四丈滝を往復しただけで殆ど歩いたことがなかった。自分の中で白山エリアは1dayが基本。北側は距離があるためリスクを考えると、陽が長く、登山者が多い時期、天候が良いの3条件が必要と考えていたがこれを満足する時は北アルプスのビッグ山行を優先してしまって一向に実現せず今日に至っていた。
梅雨が明けたらテント泊山行に行きたくなりあっという間に陽が短くなって時間切れになるのが例年のパターン。今年歩くなら今がベストに違いない。幸い先週、栂海新道からの朝日岳という地図コースタイム20時間を1dayピストンして膝痛不安が消えたため予報の良い3連休最終日に決めた。前日昼過ぎによすあき氏を誘うとOKとのことでコラボ山行となる( ̄ー ̄)ニヤリッ
道の駅2時に待ち合わせ、MTBや荷物をデリカに積み直して新岩間温泉ゲートを目指す。一里野の先で右に分岐すると、断崖絶壁を削って造られた細い林道となる。取り付き点の檜新宮参道登山口を確認、スルーし、新岩間温泉の無料Pまで進み駐車する。
140721-0339start.jpg03:39 MTBダウンヒルから♪
今回は駐車場所の新岩間温泉から檜新宮参道登山口までMTBで下ってから入山し、七倉山を踏み、楽々新道にて新岩間温泉に戻る約25kmの周回ルートである。大汝、白山は踏まない。デポしたMTBは帰りに回収。
満天の星空の下、MTBに跨り約10分のヘッドライトダウンヒル。絶壁ダイビングと、道路に散乱した落石に注意しながら適度にセーブして快適クル~ジング♪ ヒンヤリとした空気で体が引き締まる。風よけの雨具を着て正解。急過ぎず緩すぎずの美味しい前菜を頂いたら、檜新宮参道登山口にMTBをデポし、雨具を脱いで4時丁度入山する。さぁいよいよロング山行のスタートである(・з・)
140721-0507hinode.jpg05:07 昇る朝日
檜新宮参道のブナ林で朝日を迎える。
140721-052430.jpg05:24 檜新宮
140721-0534nanakura.jpg05:34 しかり場分岐手前
丸石谷越しの七倉山。
140721-0654koya.jpg06:54 奥長倉避難小屋
入山から丁度3時間で避難小屋。4月の残雪期は雪に埋もれていたが完全露出していた。2階建で広く清潔感があった。水場は無し。
避難小屋泊と言えば私が小学生の頃まで遡り、岩手山の山頂手前、早池峰山の山頂の小屋に泊まった記憶があるくらいだ。大人になってからは一度も無い。ルート上に小屋があるといつも中を覗いてチェックしているが「来た時よりも美しく」の精神でゴミが残っていたりフロアが汚れていたのを見たことが無く素晴らしい! これは日本人特有なのか、それとも海外でも同様(世界共通)なのか…? いずれにしても後の人のことを考え、利用させてもらっているという気持ちは大事である。
140721-0655.jpg06:55 小屋から丸石谷を振り返る
140721-0700nanakura.jpg07:00 奥長倉山からの七倉山方向
ゴールはまだまだ先である。
140721-0702bijosaka.jpg07:02 美女坂
140721-0745hyakutaki.jpg07:45 百四丈滝
140721-0748yotukura.jpg07:48 七倉山は奥に隠れている…
140721-0755tito.jpg07:55 池塘
140721-0810amaike.jpg08:10 天池
140721-0828zansetu.jpg08:28 残雪のよすあき氏
140721-1022.jpg10:22 岩間道へ
七倉山はピークへの登山道は無し。「ここを七倉山山頂ということにしよう」と適当に開けているスペースで休憩する。10時ちょい過ぎであった。
登山口から 6時間10分
出発から  6時間20分
時間があれば大汝まで足を延ばす案もあったが、よすあき氏が15時までに下山したいことや既に足がヘロヘロのため折り返すことにする。アップダウンが多く累積標高差は2000mくらいだが先週の朝日岳よりも疲労感が大きかったのは前々日の犀鶴林道MTBの疲れが残っていたのかもしれない…。
10分ほど食事休憩。靴ひもを締めて地図コースタイム4時間20分の長い下りをスタートぜよ。下山は岩間道から楽々新道に分岐するルートだ。
140721-104042.jpg10:40 加賀禅定道の残雪
140721-1058jigoku.jpg10:58 地獄谷と地獄尾根
140721-1124suberi.jpg11:24 見返り坂
岩が滑り何度も転びそうになった。ぬかるみも多し。降雨時は川になると思われ更に厄介かも。
140721-1128kozakuradaira.jpg11:28 小桜平手前
写真右上に小屋が見える。利用者が少ないマイナールートだが登山道は適度に整備され藪漕ぎはなかった。関係者に感謝。
140721-1146koya.jpg11:34 小桜平避難小屋
外のベンチで大休止。親父臭?にハエ等がまとわりついてきたがペパーミント油スプレーで撃退した。このスプレー、虫よけ以外にヒンヤリ効果と爽やかな香りで気分がリフレッシュ出来、私のお気に入りである。夏場は必須アイテムの一つ。是非!
小屋は2010年に建て替えられたようである。外観は塗装が落ちているが中はピカピカ清潔で木の香りがなんとも心地よかった…。素晴らしい小屋である。
140721-1134mizuba.jpg近くの水場(要煮沸)
流れがとても緩やか。地図記載の通り煮沸が安心か? 今回のルートにはこの他に檜新宮、天池、油池に水場があるが、流が緩やかなので煮沸か担ぎ上げるかで考えた方が良さそう。私もよすあき氏も水は1.5リットル担いだが、よすあき氏は下山途中で切れたので夏場は要注意と思う。
10分ちょい休憩しラスト1200m(標高差で)の下りを開始♪
140721-1153tito.jpg11:53 池塘
写真は涼しげだが全身汗だく。
140721-1333gezan.jpg13:33 丸石谷林道登山口
楽々新道は距離があるがラスト1km以外はこう配が緩くこれが「楽々」の所以かも。1kmの急登も木の根と落ち葉のクッション道で膝に優しくここも「楽々」と言えなくもない。ただ、尾根は鬱蒼とした樹林帯で眺望も殆どなく面白味には欠けるかな…。
140721-1358p.jpg13:58 新岩間温泉P with よすあき氏
10時間15分のロング山行終了。お疲れ! 地図コースタイムの3分の2という想定通りの行動時間。早経ち早着きの模範山行でした(笑) 元気ハツラツのよすあき氏に対しヘロヘロ魔人な私。完全にやられたがまたヨロシクです!
地図コースタイム 14時間15分 ⇒ 休憩込み10時間15分
0721flower1.jpg花は多いが百花繚乱には程遠い印象。時期がズレてた? 黒ボコ下の観光新道の方がいいかな…。
0721flower2.jpg高山植物は油池から上部にて。今回は四塚山の南側にお花畑があったがそれ以外は登山道にチョロチョロ…。

メモ
・そのまま飲める水場が無いので夏場は1.5リットルは必須(10時間行動)。行動時間が更に長い場合は量を増やすか煮沸装備を担ぐ
・加賀禅定道は眺望良い。美女坂の頭~四倉山の尾添尾根は樹林帯もあるがこちらも眺望良い
・楽々新道は眺望が良いのは上部のみで、樹林帯が多く全体的に眺望はイマイチ
・新岩間温泉→檜新宮参道登山口は歩くと1時間半だがMTBなら10分と大幅な時短が可能
・今回の登山道は整備されており藪漕ぎはなかった
・加賀禅定道→大汝→中宮の周回は長大で1dayは相当厳しい印象。当日は無理と思ったが報告を書きながら冷静になるとチャレンジしたくなってしまう…かな

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コメント

  1. よ○あき より:

    行きも帰りもハードでしたねぇー(*_*)
    加賀禅定は良いコースだと思いました、楽々新道はもういいや…

  2. 管理人 より:

    よすあきさん
    行動時間以上にハードでしたが、よすあきさん元気モリモリで余裕に見えましたよ。
    流石、富士山スキーSeaToSummitを計画するだけのことはあると思ってました。
    白山北面、残すは中宮道のみ。
    1dayは厳しそうですが、かと言って、途中で泊まってまで歩くの?ということになりそうです。

  3. レッドバロン より:

    またまたロングコースにチャレンジしてますね。
    北アルプスの山並みとは雰囲気が違うようです。
    花は、上の左から「ハクサンイチゲ」「ハクサンチドリ」「ハクサンコザクラ」「キヌガサソウ」「ショウジョバカマ」?「オニユリ」「クロユリ」「コイワカガミ」だと思います。
    「ハクサン○○」と名の付く高山植物が多いよです。

  4. 多摩太郎 より:

     お早うございます。
    はじめて聞くやまですが、なかなか良い山ですね。。。! !
    池塘あり,花々が多くいいですね。山小屋もしっかりしているようですね。

  5. 管理人 より:

    レッドバロンさん
    足は棒でしたが膝痛なく歩けました。
    夏場は行動時間を長くとれまずが暑いのが難点ですね。
    もう汗ダグでした(≧▽≦)
    花詳しいですね~
    私は興味は出てきましたが、なかなか覚えられません。

  6. 管理人 より:

    多摩太郎さん
    白山エリアでは池塘を初めて見ました。
    マイナールートはまだまだ新しい発見がありますね~。
    小屋は立派でした。上部に近い位置にあれば(私にとっては)利用価値が高くありがたいのですが、
    本来の「避難」とは外れた使い方をしてしまいますし、上部には室堂もありますから設置は難しいでしょうね。
    長い尾根なので中間点の小屋はリスク低減の点でありがたいことだと思います。

  7. 管理人 より:

    同じルートで逆周りの報告見つけました。
    とても詳しく参考になるのでURL紹介しておきます。
    「アルプスの恋歌」 白山北部周回
    http://alps.raindrop.jp/Report/KaEtsuMi/20110714Hakusanhokubu/Top.htm