1年前のリベンジで山頂からのご来光と360度パノラマ狙いで出撃するがガスに散った。完敗…。
■メンバ 単独
■行程 2021年10月10日(日)
02:21(1192m) 湯ノ台口
03:18(1516m) 河原宿
05:52(2236m) 鳥海山06:00発
06:11(2135m) 御室08:52発
10:56(1053m) 御浜小屋
12:53(1516m) 河原宿
14:13(1192m) 湯ノ台口
時間 11時間53分
距離 19.4km
累積標高差 2371m
今週の東北地方は予報が悪く土曜はダラダラと過ごすが、夕方の予報で実は日本海側は好天だったことを知った。そして好天は日曜まで続くというではないか。
東北の日本海側と言えば鳥海山だろう。昨年8月に登頂したが肝心の眺望がガスの餌食になっている。yahoo天気でも確かに予報がいいということで急遽Goを決める。
目的
・ご来光
・眺望での360度パノラマ
・外輪山の眺望
・鳥海ブルーライン側からの日本海
計画
・大清水(百宅口)より入山し山頂でご来光と360度パノラマをゲット
・吹浦口の下りで日本海の眺望をゲット
・ブルーラインにデポした自転車で65km走って大清水に戻る
ロードバイク装備を積んで自宅出発が20時。23時半着のつもりで移動するが重大な計算ミスに気付く。自転車デポするためブルーラインを登り、そこから大清水まで移動すると2時間近く余計にかかり登山口着が1時頃になることが判明。ご来光狙いだと徹夜山行になるため自転車は諦め百宅口発着に変更する。ダサ…。
しかし奥山林道入口に到着すると新たな問題が発生。6km先に崩落があり通行止めというのだ。マジか。。仕方なく第2候補だった湯ノ台登山口から登頂し鳥海湖に寄り道する反時計回りコースに変更した。
各種バタバタで時間が遅延。1時過ぎに寝袋イン、、、と思ったらすぐ目覚ましが鳴った(汗)
02:19 湯ノ台登山口
ご来光狙いということで2時19分に出発。ご来光は5時45分。CT4時間30分を3時間30分で登頂する計画。
02:51 星空と夜景から天候はOK♪
しかし…。
03:18 河原宿小屋
この先ガスで視界が超悪化。道標も不完全で難儀する。道標の位置から次の道標が確認出来ず、踏み跡も不明瞭で進行方向が分からないのだ。ルートミスと確認が頻発しタイムをロスする…。
青マークがルートミス地点
05:00 稜線
5時丁度伏拝岳(稜線)到着。市街地が風速4m予報だったので山も強いと予想していたが想定を超える激風! 何度か耐風姿勢をとる次元。体も冷えるのでヘルメットの上からアウターの帽子を被った。またガスの水滴で眼鏡が曇るため外すしかなかった。
視界不良と激風で左手の崖に転落しないように細心の注意を払った。ガスでご来光が拝めないのは確実なので急がず安全第一で進む。
05:22 七高山と伏拝岳の分岐点
風の通り道で激風が爆裂! 爆風が激烈? 「ちょっとヤバイんでないかい?」状態。誰も居ない暗闇で濡れた岩場と格闘する。この急な下りでトラブルと超厄介なのでいつも以上に3点確保を徹底した。
05:46 山頂近くの岩場地帯
激風は収まりまずは安堵^^
05:52 鳥海山山頂
登頂。出発から3時間33分。ご来光時刻を7分超過したがどうでもよかった。眺望ゼロと気温7℃の寒さ。登頂の喜びここにあらず(T_T)
昨夜御室に泊まったという登山者が写真撮影でやってきた。昨日は天気良く「感動の日没ショー」だったそうだ。自分は違った意味で「感動のご来光ショー」となった(泣) この方のパーティとはこの後、御室で山話と食事をご馳走になった^^
05:59 岩場地帯
06:10 御室
07:19 御室での山話♪
パーティは山で知り合い交流が始まったという3名。栃木と新潟と地域異なるが年1回は集まるとのこと。「沢山あるのでどうぞ」のお言葉に遠慮なく頂く。具だくさんのトースト、カップスープ、味付け玉子、お菓子、おでん等、もう食えません状態^^ 冷えた体に暖かな食べ物とても美味しかった。ありがとうございました!
予報は回復傾向なのだが外の風は収まる気配がなく食事と山話で2時間半ほど滞在^^
08:53 下山開始
8時50分過ぎ御室を出発。鳥海湖まで稜線を歩き、千畳ヶ原経由で湯ノ台口に戻る反時計回りルート。パーティとは同じルートだった為、御田ヶ原分岐までご一緒させて頂いた。
食材や調理器具、各種液体系の担ぎ上げのためザックが異様に大きい(笑)
09:30 池塘
草地に石をランダムに配置したようなアートな雰囲気があるのだがガスが…
09:33 左手は外輪山の垂直な絶壁
抜群のスケール感なのだがガスが…
09:49 残雪
10:11 七五三掛
稜線に戻ると強風アゲイン。一度脱いだアウターを再度着用。ガスは時折切れるようになってきた^^
10:30 御田ヶ原分岐手前
ここでパーティとお別れ。楽しい山行になりました~
11:02 稜線からの鳥海湖
ガス切れのタイミングで撮影
11:11 笙ヶ岳、二峰、三峰
稜線を下り始めるとガスが切れてきた。
11:14 鳥海湖
11:29 千畳ヶ原を望む
11:39 道標
11:47 千畳ヶ原
広大な大地。遥かに日本海!
11:47 どうですか
正面は「月山森」という名前の山
11:52 池塘
扇状に広がる溶岩の通り道は焼山の「賽の河原」を思い出させる
12:01 ここを登るらしい。。
12:08 岩場の登り
下山でこの登りは気持ち的に結構シンドイ。
12:23 振り返り
ご来光メインでそれ以外はオマケ。千畳ヶ原も単なる通り道だったがメインディッシュになり得る素晴らしさだった^^ 今回の大きな収穫♪
高度を下げ日差しが出ると一気に暑くなる。アウターは鳥海湖で、長袖はここで脱ぎ、TシャツでGo。地獄の稜線と同じ日とは思えない。
12:53 河原宿小屋
暗闇で見えなかったがこんな廃墟だったんですね
13:08 日本海を目視!
この付近から駐車場まで山形の登山者とお話しながら下山。
ご来光登山なこと、日帰り登頂してきたことを言うと体力や健脚を羨ましがられた。聞くと、登山開始が55歳と遅かったのに加え、膝や太ももの古傷のため脚の耐久性がなく、自分がしたいチャレンジングな山行が出来ないのだそうだ。
こんな自分だが、2009年に登山始めて2,3年の間は膝痛の嵐で大変な時期があった。ストック無での下山など全く想像も出来い状況。しかし登山を継続し、歩き方の研究と改善を繰り返すうちにストックが不要になり膝痛も起きなくなった。太もも(膝)を温存することが大事で、
・脚で登らず体重移動で登る
・腰前姿勢で下り着地時の衝撃を前に逃がす
が今の結論で工夫の余地は大いにある事をお伝えした。その他登山以外の話も盛り上がり楽しいひと時。ありがとうございました^^
13:37 八丁坂
ポツンと佇む滝ノ小屋。絵になる風景^^
13:52 滝ノ小屋
有人小屋のためか施錠され入室出来ない状態だった。トイレは使用可能。
14時13分下山終了。11時間53分山行だった。目的は果たせなかったが収穫多き満喫山行となった。感謝!
●まとめ
主目的のご来光、山頂からのパノラマ眺望、外輪山の眺望は全敗と散るが、千畳ヶ原の眺望、登山者との交流を満喫^^ 厳しい気象条件下での精神状態をチェック出来たのも収穫となった^^
リベンジについて
・曇りマークが絡む「中途半端な好天」はガスリスクある
・そのため、日の出時刻の前後5時間が完全な「晴マーク」の日にリベンジする
・自宅出発時点で条件を満足しない場合はリベンジを中止する(目的を変更、別の山に変更)
としておく。
●備忘録
・湯ノ台口からのご来光登山は3時間半でギリギリ
・車経路
R457→R347尾花沢→野黒沢IC(無料区間)→R13接続→新庄→県道321→R344
フル一般道で約3時間半
・防寒具
ダウン、長袖2枚、アウター2枚、雨具のズボン、手袋2セット
・食料
水1.2リットル。ギリギリ丁度。
食べ物おにぎり4個、パン1個、カロリーメイト2箱、塩飴を持参
コメント
河原宿小屋付近は広い上に暗闇とガスでは相当大変だった事でしょう・・・
私の時は朝はガスってなかったですが、夕方の帰りはガスだったので帰りで良かったと本当に思いましたから。(月山森からは木道があって迷う要素ありませんでしたから)
それにしても外輪山で爆風は怖いですよね。
自分もやばい!って本当に感じました。
お互い怪我なく楽しみましょう!
またレポ楽しみにしてます
たけー@RIDEONさん
河原宿小屋上部はルート不明瞭で難儀しましたね。
道標が密に連続しているかと思えば、突然無くなったりして。。迷う人が多くなるとその分誤った踏み跡が増える悪循環が形成されてました。
このルートは要注意ですね。
爆風も強烈でした。中でも稜線に出た直後と、七高山と伏拝岳の分岐点は体勢を維持するので精一杯な強さで恐怖を感じましたね。
でも慌てるでもなく冷静でいられたので特に問題はありませんでしたが^^
これからは日も短くなりますし山の気象環境が厳しくなりますから要注意でいきましょう!
お早うございます
鳥海山に行かれましたか。。。 ! !
天気が。。。こんな時もあるものですね。
既に紅葉は過ぎて、草紅葉がきれいです。
偶然お会いした登山者から、いっぱいごっそうになり。。。これは嬉しい限りですね。
こんにちは。早朝、強風の新山にてお会いした者でございます。人は居ない筈と思ってましたからちょっとびっくり‼️
小屋での山談議は楽しかったですよ。途中までの超スローペース歩行には、あきれたでしょう。歳を重ねるとおしゃべりが先行、歩くは2の次になってしまいます。
ぼうしのクリップ借りたまま、どうしましょう。お預かりしたままでいいかしら❓
多摩太郎さん
昔は晴男だったはずなのですが、ここ数年はガス男で負けが多いですね(笑)
当たりはずれも山の楽しさの1つとして「終わりなきリベンジ」をしていきます^^
虎二さん
確かにあの天候であの時間に人がいるとは思わないですかね(笑) 登山口は風のない星空だったのですが上部は別世界でした。
小屋ではご馳走と楽しい山話ありがとうございました^^ 男体山、奥白根、皇海山から谷川岳、会津駒ケ岳については来年一気に登りたくなっています。仙台から距離があり交通費もかかる為、どういう組み合わせで攻略していくか検討を始めました^^
お話しながらの歩きも楽しく好きですよ。みなさんと別れた後も別の単独の方と登山口までおしゃべり下山でしたし(笑)
帽子のクリップは古いモノでして差し上げますのでよろしければお使い下さい。
YAMAPにコメントさせて頂きましたが、初日は登り始めから山頂まで好天だったんですね~