11.別山MTBスキー(別山谷滑走)

別山

念願の別山(白山の隣の山)の登頂を果たしてきた。ここ数日の低温で新雪40~50cm、山頂は-7℃+強風と冬山に逆戻りの一方、下山時は非難小屋より下部から湿雪となり強烈なストップスノーと漕ぎスキーでヘロヘロな11時間であった。

■メンバ 単独
■用具  STIGMA160cm、TLT SPEED、TLT5Mountain
■行程  2013年4月13(土)快晴、山頂(-7℃、強風)

04:36( 477m) 白峰
05:35( 814m) 市ノ瀬
10:06(1908m) チブリ尾根避難小屋
12:09(2394m) 稜線
12:19(2399m) 別山山頂着
12:41(2399m) 別山山頂発
13:19(1908m) チブリ尾根避難小屋
15:13( 814m) 市ノ瀬
15:41( 477m) 白峰

時間 11時間5分
距離 42kmkm
累積標高差 ±2316
※距離と累積標高差は不正確のため参考値です
0413map.jpg
白山山行中、秀麗な山容を楽しませてくれる別山。夏山ではチブリ尾根、南竜、三ノ峰からピークを踏んでいるが山スキーでは未登頂だった。市ノ瀬近くまで除雪が終了してからがシーズンになるが、どうしても白山を優先してしまい、膝痛敗退リベンジだ、東面台地だ、などとあっという間に賞味期限を逃してしまっていた。
今シーズンは優先度上げて機を伺っていたところ、「寒の戻り」による新雪リセットと好天予報が重なった絶好のタイミングにチャレンジすることに。
0413-0508mtb.jpg05:08( 647m) 百万貫岩の先から路面に雪
綺麗な星空、気温2℃、路面は乾燥とコンディションは良好。チブリ尾根からの白山眺望に期待しつつ4時半過ぎにMTBで白峰発。
百万貫岩付近から雪が出始めた(写真)。トレースから先行者は5名と判明。みなさん早朝からお疲れ様です。積雪は次第に増え市ノ瀬付近では5cmほど。MTBイボイボタイヤはグリップが良好で足は重いが降りずに市ノ瀬まで漕げた。
※除雪は別当出合のすぐ手前まで終了とのこと(山スキーヤー情報)
0413-0651entei.jpg06:51( 982m) 3本堰堤
MTBのトレースは皆、別当出合を目指していた。それはそうでしょう。白山も少ないこの時期に別山を目指す人はいない。あらためて気を引き締め夏道から入山する。
しかし早々にトレース出現! 市ノ瀬の橋にMTBを停めショートカットしてきたようだ。なるほど。気持ちが明るくなるのを感じながらトレースに沿って平らな道を歩く。
細谷川を渡ると間もなく地図に無い林道に接続。左(北面)から取り付く計画だったがトレースは右に伸びている。少し迷ってトレースに沿って進む。しかし西面故、取り付きの雪付きが悪くスキー登行は困難に見える。トレースは取り付きポイントを探す風でもなく迷いなく伸びており、明確なルートを把握している経験者か別の山かという感じ。結局Uターンして計画のルートに戻った。
北面は雪が多かった。やはりこっちが正解っぽい。計画の取り付き点は3本堰堤の先の暖斜面。北面を曲池まで進み1750m点で尾根に合流する。しかし3本堰堤のコンクリートブロックでいく手を遮られる(写真)。板を脱げば越えられる可能性もあったが、無理せずここで取り付くことにする。
0413-0658orituki.jpg06:58(1005m) 雪の多い北斜面から取り付き
一見雪が豊富に見えた取り付き点であるが、ヤブが新雪で隠れただけの場所も多く、ヤブで板が滑りモンキーラッセルで難儀する。
0413-0658yabu.jpg06:58(1009m) ヤブは復活していた
標高が低いこの付近、北面であっても雪解けは進行しヤブは復活していた。
0413-07471243point.jpg07:47(1245m) 1243m点の細尾根
曲池ルートは1750m点尾根への急登がポイントと予想していた。取り付きが南にズレたため先に尾根に登り上げることにする。
地図上1243mの細尾根は写真な感じで全く問題なし。その先、地図上1424m点へも斜度が均一で変な急斜面が無くスムーズに高度を上げることが出来た。
0413-0829one.jpg08:29(1439m) 主尾根でトレースに合流
1424m点がチブリ尾根の末端になるだろうか。ここでトレースに合流。ブーツラッセルから開放される。
0413-0951one.jpg09:51(1871m) 別山が見えてきた
先行の方(福井のKさん:チブリ尾根避難小屋の登山ノートより)のトレースはブルドーザーのような力強いラッセルであった。40~50cmに達する新雪にもストック跡にリズムの乱れがなく、それどころか立ち止まった形跡すらない! 2週間前の白山湯の谷山行でも湯の谷を登る鬼トレース(おそらく市ノ瀬よりも下部から山に入っている)に度肝を抜かれたが、同じ衝撃であった。
Kさんトレース有難く使用させて頂きました。ありがとうございました。
4013-1000besan.jpg10:00(1906m) 別山全容
避難小屋手前からの別山。澄み渡る青空に映える感動の眺望に鳥肌が立った。下山滑走は写真中央の別山谷を予定。最終判断は雪の状態と谷底から尾根に戻るコースの有無で決める。
0413-1153hakusan.jpg11:53(2328m) 新雪でリセットされた白山
もちろん白山も素晴らしい。期待通りの純白の眺望。幸運に感謝!
0413-1154chiburi.jpgチブリ尾根を振り返る
避難小屋休憩中にシールが濡れたのかゲタに悩まされる。シール水切りプレートで落としてもすぐに復活する状態。シールが滑り始めたのでクトーを装着するとクトーごと巨大なゲタが形成され余計に滑る始末。何という…。止む無く外して登行。とほほである。
0413-1154ryousentemae.jpg11:54(2328m) 稜線手前は硬い氷の上に新雪15cm
クトー未装着の氷化斜面は緊張の登行だった。斜度が急なためジグを切るのだが、この斜め歩行でエッジが抜ける。滑落しても大事に至る斜面ではないが、両ストックで踏ん張り気が抜けなかった。
0413-1228sancho.jpg12:24(2409m) 別山山頂は-7℃強風
白峰から8時間、市ノ瀬から7時間。トレースで楽が出来たのに恐ろしく時間を要したのは睡眠不足のせいか、それとも持参した1リットルの水の半分をMTBに忘れ十分な水分補給が出来なかったからか…。
山頂は-7℃の強風で、湿っていたグローブがあっという間に凍って硬くなる寒さだった。体感温度は真冬と大差ない感じ。フードで防寒し360度のパノラマを楽しむ。
0413-1224sannomine.jpg三ノ峰方向
0413-1230jinja.jpgエビの尻尾だらけの神社。春を感じる要素は何一つない。
0413-1302bessandani.jpg13:02(2090m) 別山谷を滑走
-7℃のドライスノー、吹き溜まり雪のワレ雪崩も懸念なし。谷底から尾根に上がるルートも目視確認出来たため別山谷滑走を決める。
エントリポイントはカチカチの氷化斜面で雪崩れというよりも滑落が怖かった。念のためウィペットのキャップを外してドロップする。
氷化斜面の先はサラッサラッのパウダー。背後からの雪崩れを気にしながら絶対に転倒しないようにスピードを抑えて滑走。最深部手前で岩陰に止まり、ルートを再確認し勢いを付けて尾根方向に滑り込んだ。カニ歩きと斜め滑走で登りの尾根に合流する。
0413-1410yabu.jpg14:10(1229m) 標高が低くなるとストップスノーとヤブに難儀
山頂と避難小屋の標高差は500m。しかし雪質は全く違っていた。日射で雪が緩み重い! 曲池を経由する北斜面ルートは雪が軽そうだが、14時を過ぎ、水も残り僅か。ハマルと焦るので確実な尾根ルートを選択した。
堰堤合流後はグダグダのシャーベット雪の平坦路を歩くのみ。ヘロヘロで市ノ瀬に到着するとMTBに忘れた水をがぶ飲みし、白峰までの爽快クルージングで締めた。

備忘録
・市ノ瀬までヤブ無し滑走するなら、3月末(市ノ瀬まで除雪が繋がる前ぐらい)までがベスト
・残雪期は午前中に市ノ瀬に戻るくらいの早立ちがベスト
・稜線付近はスケートリンクな氷化斜面を想定しておく(クトー必須、新雪なければアイゼンが確実)
0413rootmap.jpgルートについて
①②③いずれも未確認。地図からは読み取れない谷や崖があるかもしれない。
①林道
林道まで滑りその後ひたすら平坦路を歩く。北斜面なので雪が多く雪質もいいはず。滑走メインのルート。ルートが多少ブレても林道にぶつかるので迷いリスクが少ない。林道接続直前の等高線が密部分の斜度が不明。崖の可能性もある。林道は歩ける状態なのか、細谷川の橋は渡れるのかが不明。
②曲池
登りで予定したルート。北斜面で雪質は良いが片斜面が多そう。中間部は斜度が緩いため漕ぎがあるかも。細谷川手前で左に進路変更し3本堰堤の左側に出る必要あり。
③西面
①②よりも雪が溶け易い。時期が遅いと下部は滑走出来ない可能性がある。1424m点まで尾根滑りとなり滑走はあまり楽しめない。

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コメント

  1. より:

    こんにちは。一ノ瀬でお会いした者です。
    当日、私は甚之助までで敗退でしたが、別山ピークまで行かれるとはさすがですね。
    当サイト、レポートとルート図が詳細にまとめられているので、参考にさせて頂いてます。ありがとうございますと同時にこれからも楽しみにしております。

  2. 那ぁ より:

    お勧めの3月末に来年行ってみたいと思います。
    えさんのコメントの通り、いつも詳細なレポ参考にさせて戴いております。

  3. 管理人 より:

    えさん
    雪が深かったので先頭ラッセルだと挫折していたかもしれません。トレースはラッキーでした。
    白山ではゲタに悩まされたとのことでしたが、他の山域でも多かったようですね。
    この時期は午前中に下山する計画がベストとあらためて思いました。雪が重いと滑りもイマイチですからねぇ~
    ルート選択ミスが多いですので程よく参考にでお願いします(笑)

  4. 管理人 より:

    那ぁさん
    長いと思っていましたが賞味期限は意外と短い印象でしたよ。
    優先順位を上げて準備しておかないとタイミングを逸してしまいますのでご注意ください。
    西穂のレポみました。あのゲタはヤバイ。天狗のゲタ状態でしたね(笑)
    今回は私も寝坊でした。「春眠暁を覚えず」な時期なのでお互い注意しましょう(笑)

  5. 匿名 より:

    降雪のおかげで素晴らしい景観を楽しめましたね。
    でも下駄とストップスノーは困りものです・・・
    別山や観光新道は3月下旬から4月上旬あたりが狙い目そうですね。

  6. 管理人 より:

    この時期の降雪直後は基本、ゲタになりそうですね。
    この日は他の山でもゲタに悩まされた人が多かったようです。
    ストップスノーになるとどんなに素晴らしい斜面でもスキーは終了な感じです。
    楽しめない+リスクUP…。
    暗いうちに出発して午前中下山がベストですねぇ

  7. たけ より:

    名前を入れ忘れたので、匿名になっていました。
    失礼いたしましたm(__)m

  8. 管理人 より:

    たけさん
    誰かな~と思ってましたが、たけさんでしたか(笑)
    石川県民なら白山と共に一度は山スキーで登っておきたい山かと思いますので来年あたりチャレンジしてみてください!

  9. 多摩太郎 より:

    別山の光景いいですね。それにしても凄い所を滑ったのですね。
    正直 びっくり。。。?? どうみても雪崩との戦いになりそう。
     山はまだまだ冬ですね。連休も例年より遥かに雪が多い事でしょう。

  10. 管理人 より:

    多摩太郎さん
    時間切れと水切れで大人しくピストンとしたためスキー滑走はイマイチでしたが
    ①林道は適度な疎林斜面で相当楽しめそうだったりと今後のための情報収集は出来ました。
    別山谷にはデブリ跡が全くありませんでしたが、斜度が急なので時期によっては雪崩れるかもしれませんね。