岐阜県白川郷近くの野谷荘司山で激パウを楽しんできた。雪庇の尾根が視界不良だったのと、片斜面の登行に滑落の危険を感じたため1600m付近で敗退したが、白谷までの激パウと単独での膝~腰ラッセルで熱い山行を堪能出来た。
■メンバ 単独
■用具 アンペレージ175cm/BD、TLT Speed/Dynafit、TLT5Mountain/Dynafit
■行程 2013年2月9(土)曇り上部はガス、無風、-10℃
05:32( 695m) トヨタ自然学校
06:30( 825m) 尾根取り付き
10:39(1563m) 敗退点
10:56(1251m) 白谷降り口
10:58( 911m) 白谷
11:15( 695m) トヨタ自然学校
時間 5時間42分
距離 8.5km
累積標高差 ±1348m
白川郷エリアにはたくさんの山スキースポットがあるが滑っていない山が圧倒的に多い。高速道を一部区間のみとする節約ルートでも、金沢から100km未満、かつ、2時間未満とアクセスは抜群、新しい山を少しずつ開拓したいと思っていた。この3連休、初日土曜は雪予報だが金沢では金曜に降雪があり間違いなくパウなのでGoすることに。
仕事や諸々の事情で出発は21時半、節約ルートを使用してトヨタ自然学校着は23時。現地の新雪はデリカの腹が擦れる程の恐ろしい状態だった。流石豪雪地帯、金沢とは次元が違う。激ラッセルを覚悟し4時半目覚しで寝袋に入った。
5時半、小雪がぱらつく中、大人の背丈ほどに成長した雪壁の除雪路をヘッドライトで出発する。ラッセルは膝の少し下…激ラッセルになることを再認識する。林道が大きく左に曲がるところをそのまま直進し疎林のブナ林から尾根に取り付く。
07:15( 979m) 時折顔を出す青空
ラッセルは予想通りで特に1000m付近の急登は腰で難儀しまくり。大股で踏み出してもズルズルと手前に沈み、足踏みをしているよう…。恐ろしく時間を要した。
07:22( 992m) 激ラッセル
手をバンザイしてもストックは雪面から出ることは無く、突けばグリップまで雪中に入る状態。状況に応じて登りやすいルートを選びながら高度を上げるが時間かかりまくり。このペースでは登頂は無理な気がしてきた…。そんな激ラッセルが続く。
07:47(1030m) 雪、深過ぎ…
07:51(1040m) 急勾配の横断は胸近いラッセルも。ベンチレータから雪が浸入する勢い…。
08:49(1294m) 樹林帯を抜けると眺望が開けるが基本ガスである。UP写真はどれも好天だが一瞬の切れ間を撮影していると思って下さい。
09:41(1471m) ご機嫌な疎林尾根にドライパウダー。ラッセルが厳しい分、滑走はフェイスショットな極楽スキーが約束されている。
09:45(1481m) 左側が尾根で雪庇が発達していた。踏み抜きを避け斜め登行するが雪の硬い斜面で抑えが効かなくなってきた。すぐさまクトー装着。
10:28(1566m) ホワイトアウト時はこんな感じ。雪庇の尾根だけにしばらく足を止めジッとして回復を待つ。標高を上げるほどこの時間が多くなってきた。
10:41(1563m) クトー装着後も板は滑り緊張の斜め登行を強いられる。ほんの10mに10分かかるシリアスな場面も…。この時は滑落しても20~30m落ちる程度と思われたが、ウィペットで辛うじて確保しながらの難儀だった。いっぱいいっぱいな感じ。
先週の四ツ岳の報告でエッジむき出しシールに対してネガティブな書込みをしたが、こういうシチュエーションでの安定感・安心感は圧倒的にむき出しが優れていること痛感した。やはり一長一短である。
そしてここで敗退を決めた。ホワイトアウトの時間が長くなったこと、クトー装着後も板が滑り滑落のリスクが高いことが主な理由。アイゼンで登る手もあったが板を脱ぐと太ももまで沈むし、雪庇尾根+ホワイトアウトは過去の経験から敗退基準に達してしまう。登頂は次回で。
10:57(1036m) シールを剥がして滑走開始。雲の上をフワフワと滑る感触とフェイスショットなスキーはもちろん今シーズン1番。急勾配と疎林でスピードが出せる分、ドライパウダーの深雪でも板が沈まず快適だった。敗退は悔しいがこの滑りをゲットしただけで来た甲斐があった。
11:00( 843m) あまりにも快適過ぎてほぼノンストップで白谷まで滑ってしまった。時間にして3分。しかしこの一瞬があるだけで山スキーのモチベーションは上がるのである。
登りでは誰とも会わず一人旅だったが、少し後にスプリットボード?の2人パーティ、白谷分岐には10名ほどの複数パーティがいた。前者は山頂へ、白谷分岐の方々は白谷に滑り登り返してパウを満喫するようだった。
備忘録
・最初の取り付きは200m北の尾根が正解だったかも(次回はこちらから)
・同じく最初の取り付きは尾根が不明確のためヘッドライトでは確認が難しい。GPSにポイント入力した方がミスが少ない(今回の反省点)
・白谷への滑走コースは木の無い大斜面で雪崩れ注意箇所である。デブリで難儀したとの報告も多い。
・登行ルートもいい感じの疎林なので、ご機嫌な林間スキーが楽しめそうだった。


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