3.四ツ岳北面スキー

四ッ岳

四ツ岳北面のリベンジで登頂を果たしてきた。今回も2500mの壁が核心部で板を外すとクラストが底抜けし腰まで沈む急登は根性の世界だった。四つんばいになって気合で登り上げる。標高差1400mの変化に富んだルートはファインディングが適度に難しく実に面白い。どう考えてもおすすめのルートである。

■メンバ 単独
■用具  STIGMA160cm、TLT SPEED、TLT5Mountain
■行程  2013年2月3(日)快晴、山頂-17℃・強風

04:23(1291m) 平湯キャンプ場駐車場
05:38(1578m) 大滝川渡渉点
09:05(2399m) 核心部
10:37(2744m) 四ツ岳山頂(撮影のみ5分)
10:53(2600m) アイゼン外し、シール剥がし(15分)
12:05(1578m) 大滝川渡渉点
12:26(1291m) 平湯キャンプ場駐車場
0203map.jpg時間 8時間3分
距離 17.2km
累積標高差 ±3550m←たぶん不正確
初めてのチャレンジは昨年12月。複雑な地形に翻弄されてジャングルに捕まり、ラッセル一人旅で時間もロス、最後は2500mの壁にいく手を阻まれて敗退した。しかし標高差は1400mと別当出合-白山並の登り応えがあり、複雑な地形故ルートファインディングが楽しめ、かつ、その良し悪しが難度を大きく左右する面白さがあった。また山頂の台地をとり囲むような壁は氷化し易く、雪だまりもあって容易くはないこと、更にクリアしたらしたで低温と強風という厳しい自然環境に耐えねば踏めね山頂。すっかり魅了されてしまった。

さて、週末の北陸は土曜が高温+雨、日曜は岐阜で晴れマークが出ていた。「単独ラッセルに耐えて登頂してこそリベンジ」という思いはあったが、タイミングを探るあまりチャンスを逃すのも嫌なので、チャレンジすることに。

前日21時に平湯キャンプ場到着。気温0℃と暖かく足元はシャーベットだった。ファットのアンペレージも持参したが予定通り幅狭ショートスキーのSTIGMAに決め、ピッケル、目出し帽、シールを貼って準備万端で22時就寝する。

4時半過ぎ起床。車外-3℃、車内0℃と平湯にしてはすこぶる暖かいが、前夜のシャーベットはカチコチに凍結し、予想通りのコンディションになった。ヘルメット+ヘッドライトでGoする。
0203tosyo.jpg05:38(1578m) 渡渉(帰りに撮影)
数日前と思われるトレースに沿って、月明かりの中まずは渡渉点を目指す。しかし最初の尾根の取り付きで早くもシールが滑り難儀する。STIGMAは海外通販で購入し同時購入のシールはサービスでトリミングしてくれたのだが、エッジを露出させる切り方だったため、グリップが弱くとにかく滑り易い。雪が硬いとより顕著で、クトーを装着しても変わらないため直登は封印、ジグザグも滑らない範囲で緩やかに登る作戦で進むことに。
渡渉点着は五時半。ブリッジは豊富で雪も硬く安心して渡渉出来た。
0203tani.jpg07:59(2106m) 登りはジャングル帯を回避
今回は積雪の多い谷筋を詰めるルートを計画。谷は雪崩の心配はなかったが予想よりもV字に深く、急登にぶつかると行き場を失い厄介なので、谷には降りず沿って進んだ。これでもジャングル帯は回避出来た。
0203tree.jpg08:32(2291m) シンボルツリー
ルートファインディングを楽しみながら高度を上げると、背後に笠ヶ岳、穂高連峰が大迫力。青い空に一際映える白い岩嶺は見事。今日も山に来て良かった。春になったらまた1dayMTBでチャレンジしますよ^^
左手前方の硫黄岳と共に核心部の壁もまた近くなる。左から巻くように進むと木の無い真っ直ぐな道に出た(写真)。しかしこのまま詰めると前回と同じ岩場にぶつかるので、更に左に巻くように進む。
0203syamen.jpg08:40(2343m) 核心部手前
この付近で気温-15℃。無風だったのが嘘の様に一気に風が強くなるのは前回と同じ展開だ。傾斜も増し間もなく核心部である。
0203kyuuto.jpg09:05(2399m) 核心部の急登
核心部では早々にアイゼンに切り替えた。シールが滑るので迷う必要なし! 急登は硬い雪と柔らかい雪がランダムに現れ、ウィペットでダブルアックスかと思うと、クラストが底抜けし腰ラッセルの四つんばい歩行になるなど忙しかった。なかなか楽しませてくれるでないかい?
0203ioudake.jpg09:30(2433m) 硫黄岳を見下ろす
核心部を登り上げホッと一息。
0203syukabura.jpg10:00(2532m) シュカブラ
0203kaze2.jpg10:20(2635m) 上部は強風
2600m付近から一段と風が強まり突風の度に体がよろけた。核心部をクリアしても易々とは登頂させてくれない所がシビレル。
0203kaza.jpg10:31(2725m) 体が持ってかれる程の激風
山頂直下は風が恐ろしい次元。雪煙の渦を巻きながら迫ってくる風に耐風姿勢をとることもしばしばだった。ヘルメットの上にフードを被っているため、ジャケット全体が持ち上がって腰がスースーしたのだが、それを直す余裕などない…。
0203sancho.jpg10:37(2744m) 四ツ岳山頂
出発から6時間で山頂着。核心部から山頂までの350mに1時間半かかるなど難儀した分、達成感も一入である。全て含めてこのルートは実に面白い。開拓したYASUHIRO氏?に感謝である。
激風過ぎてシール剥がしなどしてられない。というか一刻も早く風の無いエリアに戻りたい。しかし360度パノラマのこの絶景をカメラに収めない手はないだろう。
0203kitaa.jpg北アルプス
0203norikura.jpg乗鞍岳
0203hakusan.jpg白山
YASUHIRO氏の日記によると相棒の大魔人さんが厳冬期の白峰-白山を12時間半で往復したらしい。白峰から別当だけでも17kmのラッセルがあり、帰りも市ノ瀬から白峰は長い歩きが必要。私の場合MTB使用しても10時間以上かかるのに人間とは思えないスピードである。

山頂からはアイゼンのまま暴風地帯を降りて2600m付近の石の影で下山支度をする。ここまで降りればもう大丈夫だろう。さていよいよスキー滑走である。しかしパウダーが無いどころか上部はアイスバーン、下部はクラストで全く気が抜けなかった。

12時半平湯キャンプ場着。あふれ出る満足感、心から満喫したと思える山行だった。四ツ岳北面最高! 次回は単独ラッセルで登頂してみたい。

備忘録
・入山者は2名の山スキーパーティ1組。途中敗退したとのこと。
・雪崩れや滑落の恐怖は無し。ただし過去1、2位を争うほどの激風を経験。
・幅狭ショートのSTIGMAはナイスチョイスだった。しかしエッジが露出したシールは滑るので新調すべきか悩むところ…。トラバースはエッジが効き安心感がある。

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