以前より狙っていた毛勝三山縦走を激満喫してきた。出発時点で生暖かい空気感。雪はザクザクでアイゼンが潜り、稜線歩きではツボ足嫌ってスキーを使うがこれが裏目にでて難儀。復路の猫又林道は大雪による怒涛の崩壊が頻発しており神経を使った。それが終わると長~い林道歩き、ついでに途中で手袋を落としUターン回収と泣きが入った。毛勝登頂時点で70%終了と思ったが、大間違いで、そこからが試練の汗だく13時間山行となる。天気バッチリで後ろ立山連邦と剱の眺望は素晴らしかった。
■メンバ 単独
■用具 STIGMA160cm、TLT SPEED、TLT5Mountain
■行程 2015年5月2日(土)晴れ、駐車場10℃→毛勝山頂8℃
03:48( 352m) 駐車場所
04:02( 433m) 毛勝-猫又林道分岐(MTBデポ)
04:16( 471m) 片貝第4発電所
05:01( 697m) 片貝山荘
05:14( 731m) 東又谷-阿部木谷分岐点、桂の大木(10分休憩)
05:55( 860m) 左岸横断ポイント
06:32(1022m) 阿部木谷最終堰堤
10:10(2210m) 稜線
10:32(2414m) 毛勝山
11:56(2415m) 釜谷山
13:09(2377m) 猫又山
16:27( 448m) 毛勝-猫又林道分岐(MTBデポ)
16:41( 363m) 駐車場所
時間 12時間52分
距離 36.1km
累積標高差 ±2951m


2015年のGWは土日月火の4連休と短い。家族の都合もあって仙台帰省は無しになったため、最低1回は山に行くこととし、月火の悪天とその前倒しリスクを避け土曜日に決めた。
土曜は完璧な晴れ予報。
①新穂高からの槍ヶ岳
②過去に強風敗退している扇沢からの針ノ木
③白馬大雪渓
④レッドバロンさん報告にあった馬場島からの猫又山とブナクラ谷滑走
⑤毛勝三山縦走
を候補に挙げるが①②③はGWで混雑するため早々に却下、④と⑤の選択になる。④はブナクラ谷の状況把握が出来ないのと猫又山からの滑走が南向きでクラックや雪崩リスクがあり入山者もおそらくゼロだろうから単独突入は気が引けるということで⑤とした。
⑤はピストン縦走と周回縦走が考えられるが単純なピストンは流石に芸がない。猫又から毛勝に縦走し、少し戻って釜谷へ滑り込むルートはMTBも活用出来て林道歩きも短く効率的だが、地形図で見る釜谷は後半狭く急峻で、ネットにも連続する滝に捕まった報告があり、単独はハイリスクとして、周回縦走に決める。
周回は猫又からの反時計回りと毛勝からの時計回りがあるが、リスクが高い方を前半、低い方を後半として時計回りとする。
22時自宅出発。いつもの通り途中で睡魔が襲ってきてPA、SAで仮眠を繰り返し、魚津の駐車場所着はAM1時半になってしまった…。目覚ましは2時50分。30分近く目覚ましと格闘し気温10℃の生暖かい空気感の中、3時48分MTBに跨った。
03:46 車止めは標高352m地点
MTBデポまで10分ちょい…。そこから長い林道歩き。
04:13 片貝第4発電所
昨年のGWはここまで車で入れた。
04:25 崩壊林道
大規模崩壊は何カ所かあったが片貝山荘までの区間は全て除雪されていた
04:42 雪壁は高さ4m
04:56 片貝山荘
05:02 片貝山荘先の崩壊
05:13 桂の大木
東又-阿部木谷分岐近く。ここで大休止。
05:34 左岸横断ポイント
ここでスキーを履く。
(スキーは桂の大木から履けるが途中一カ所倒木で脱ぐ必要あり)
06:32 最終堰堤付近
雪は豊富でスキーを脱ぐことはなかった。相変わらず気温高いが落石はなかった。
06:40 お決まりの状況
スキーで通過。滝は出ていなかった。
07:04 阿部木谷は凸凹多し
07:39 間もなく急登
稜線手前の急勾配はアイゼン必須なので雪の状態からタイミングを伺いながら登行。雪が締まっていれば早め装着だが今回はザクザクで潜るので極力スキーを使う作戦とした。毛勝山頂は目視出来るが残り標高差1000m! 見た目以上に先は長い。
08:49 硬そうに見えるが雪はザクザク
09:20 谷中央に横方向に走る深さ2mのクレバス
傾斜が急なだけに気味が悪かった。最終的に雪崩れるのだろうか?
09:46 斜度は40度くらいか
今回は滑落の恐怖なし。雪崩る感じもなし。
10:08 上部より振り返り
中央は駒ヶ岳(2002m)、左端が僧ヶ岳(1855m)
10:13 稜線
出発から6時間半。気温8℃のザクザク雪で体力を使い時間を要した。写真は剱岳。
10:22 毛勝ルンゼ
雪は繋がっていた。
10:32 毛勝山頂上
出発から6時間40分汗だくで登頂。心地よい風と抜群の眺望で最高に気分がいい。剱、立山、後ろ立山、縦走路を双眼鏡で遊ぶ(^ω^)
剱岳方向
今回は釜谷山(かまたんやま)、猫又山と縦走する。これらと毛勝山で毛勝三山である。
wikiペディア 毛勝三山
東又谷方向
4月29日のレッドバロンさんの毛勝スキー報告によると、東又谷からの登山者がいたようである。ということは、阿部木谷-東又谷分岐の先の林道と、東又谷の核心部である三段棚滝は通過は可能なのだろう。
見える範囲で雪はバッチリ!
11:11 縦走開始
20分ほどマッタリして縦走開始。毛勝登頂したし全行程の70%は終了だろう、、、と考えていたがここ試練の始まりであった。
双眼鏡によると稜線の雪庇が実に嫌らしい。雪庇は急斜面の上にへばり付いているだけに見える(+_+) 樹林の際をトレースする意識でGoする。
11:57 釜谷山登頂
雪はザクザク、ツボ足で雪庇を刺激するのも嫌なのでスキーを履くが雪の割れが多く神経を使った。尾根上樹林帯に夏道は無く密度も濃いので雪庇を歩くしかなく、崩れたら樹林に飛び移る意識で登り上げる。雪が硬ければアイゼンであっという間と思うが50分を要した。
12:07 釜谷→猫又→剱
12:08 早月尾根
12:26 一息ついたら次なるピークへ
この区間は雪庇崩壊の心配はなかった。広い尾根をシールを貼ったままコルまで滑る。途中クラックに進路を絶たれるが危ういブリッジを滑って通過した。コルからは登れるところまでスキーで登る。途中の高さ3m、斜度50度の雪壁はスキーをザックに固定してダブルアックスで這い上がる。滑落しても笑って済む高さではあるが一応慎重に行動。
13:18 猫又山
ラスト三山目登頂。毛勝出発から2時間ちょいを要した…。予想外の苦戦!
再びの双眼鏡タイム( ̄ー ̄)ニヤリッ
後ろ立山は白馬頂上小屋、唐松小屋がハッキリと確認出来た。五竜、鹿島槍、針ノ木も頭の中で繋がった。双眼鏡はデジカメ1個分の重さなので遊びアイテムとしてオススメである。
13:39 ようやく滑走タイム
ザクザク雪、かつ、脚疲労のためルンルン感は特になし。猫又谷の下部は緩斜面の歩きスキーなのと、その先は3kmの林道歩きが待っておりまだ気が抜けない…。ヒドゥンクラックに注意しながら滑走開始。
写真は猫又からブナクラ谷への斜面。4月27日レッドバロンさん報告ではブナクラ峠より東側(写真の峠の更に左側)を滑走し峠まで登り返し馬場島側へ滑走している。陽が直射するのでこの先融雪は早そうである。
13:44 猫又谷
ド真っ直ぐな大斜面♪ さぁ攻め過ぎない程度にGoです( ̄ー ̄)ニヤリッ
13:47 振り返り
斜面は快適ザラメでなかなかヨロシイ♪ 隠れた小石を踏みブレーキがかかった。ソールやられてる感多し…。あまり気にしてませんが。
13:48 左手斜面
13:59 真新しいデブリと大規模落石は見られず
14:04 釜谷
冒頭に書いた釜谷はここ。山の探求者さんの2006年4月22日の釜谷山 釜谷滑降報告を参考にさせて頂き、単独滑走はリスク高いと見送った。
14:18 猫又谷1100m付近
雪は多かった。釜谷合流の少し先の堰堤で一度スキーを脱ぐ。その先はヒールフリーモードで滑走した。
14:38 林道
15:11 800m付近より下部は崩壊頻発
15:16 プチ核心部
一瞬ドキッとした。左は沢で降りることは出来ず、雪のトンネルは光が見えるが崩落→水没の危険があり通過出来ない。肩くらいの雪壁をよじ登り赤ラインに進む。
15:25 プチ核心部の降り側
15:26 雪の大谷は高さ8mほど
やっと崩壊林道から解放された。これで遭難は無いと安堵。さぁラストは3kmチョイの林道歩きである。何度か道端の残雪を滑ってみるが雪はすぐ切れて効率は悪かった。
途中、スキーグローブを落としたことに気付く。愕然…。林道を歩いて戻る気になれず、MTBを使って捜索することにする。MTBデポ地にザックをデポし空身でヒルクライム。グローブを回収してそのまま駐車場へ。16時41分、約13時間の長い山行が終了。
最後に
4週連続の12時間超山行で今回も完全燃焼だった。
長時間山行はモチベーションに加え体力、判断力、精神力は不可欠。何歳まで維持出来るか自分でも楽しみである。


コメント
おめでとうございます。
いつもアグレッシブな記録、素晴らしい~!!
お早うございます。
素晴らしい登高でしたね。
Repuさん
眺望最高のルートでした。
毛勝と釜谷の稜線の上は雪庇の谷側が分かり難いのですが、
今回は毛勝側からの双眼鏡で状況を細かく把握できてしまったためとても神経使いました。
この稜線は雪が硬い日に歩きたいですね。
猫又側は15:16写真の崩壊の通過が難儀しますが、ここ以外の崩壊は少し手間になる程度でしたので、
機会あればぜひどうぞ!
多摩太郎さん
4週連続の快晴はほんとラッキーでした。
この時期は天気も安定して陽も長く行動時間がとれるので
満喫の連続で嬉しい限りです。
やられました。先こされちゃいました。
自転車は、第3発電所の所にデポしたのですか。あそこからも片貝山荘までも遠いですよね。先ずは、毛勝山までが早いです。さすがとしか言えません。あのスピードが三山縦走を可能としているのでしょうか。釜谷山までのレポートすごく参考になります。来年は縦走やることにしておきます。
今回山菜の写真がありませんでしたが。第四発電所付近や、南又からの帰り道にたくさんなかったでしょうか。フキノトウが一番おいしい時期です。
さあ、来週はどこにしましょうか。
今日同じコース行ってきました。
天気もよく、稜線歩きがニッコリマッタリと最高!
ブログ見てか自転車7台止まってました。
レッドバロンさん
ザクザク雪でかなりシンドかったですよ。
時間も3人で登った時の方が早かったと思います。
周回はやりがいがあるのですが林道歩きが長くて単調なのが難点ですね。
特に下山後の歩きは勘弁して状態でした(笑)
フキノトウは家族の評判が悪く取るなら「数個でいいよ」状態で止めておきました…
コゴミゼンマイ、タラの芽を近々お願いします!
天狗蔵さん
早速やりましたね。
5日は白山は雪が硬かったので毛勝も登り易かったのではないでしょうか。
天気も良くて今年の残雪期はラッキー続きですねぇ
近々(今週末とか)に山菜からめた山行お願いします!