富士山Sea To Summitのトレーニングを兼ねて有峰林道亀谷料金所からMTBで北アルプス薬師岳を目指したが、右膝違和感が急速に膝痛に発展、無念の敗退となった。富士山Sea To Summit、モチは高いが体がついて来ない。現実は厳しい。
■メンバ 単独
■用具 STIGMA160cm、TLT SPEED、TLT5Mountain
■行程 2013年6月1(土)晴、10℃、無風
02:53( 420m) 有峰林道亀谷料金所発(MTB)
05:38(1355m) 折立登山口
08:07(1910m) スキー装着
09:20(2049m) 敗退点
09:36(1915m) スキー終了
11:15(1335m) 折立登山口(MTB)
12:12( 420m) 有峰林道亀谷料金所着
亀谷→折立
時間 2時間45分
距離 約20km
単純標高差 935m(アップダウンあるため1000mは超える)
折立→亀谷
時間 47分
折立-敗退点往復
時間 5時間46分
距離 8.5km
累積標高差 ±780m
2時起床。3時間睡眠で眠気MAXとりあえず寝袋から出て頭が起きるのを待った。「あー眠い!」を連発しながらおにぎり1個を食べつつ準備し、料金所前に並ぶ車を横目にMTBに跨り亀谷トンネルに突入。しかし間もなくクマ鈴を忘れたことに気付く。この付近クマ遭遇報告も多く準備していたが車の脇に置き忘れてしまった。面倒と思いながら引き返して2時53分仕切り直し、膝痛が起きないことを祈りながら3時間の漕ぎをスタートする。
暗闇の中、まずは有峰湖を目指す。長さ1000m級のトンネルをいくつも漕ぎあげるが、息は全く上がらずクマと膝に集中出来た。4時には明るくなりヘッドライトを消す。有峰ハウスに下り、折立への分岐路(1130m)を左折、ゴール近くなると気持ちが焦り、膝のケアも忘れ無心に漕ぐ自分がいた。と、我に返った時、何となく右膝に違和感を覚える。。しかししばらくすると消え、、を繰り返しているうちに折立に到着した。ここまで2時間45分。
07:03(1779m) 残雪歩きは1779m点から(下山時撮影)
登山口に残雪はなく夏道をスキー靴で登る。ルートは整備されており倒木などの厄介な障害はなかった。「気のせいに違いない」と自分に言い聞かせるが一度右膝に「ピキッ」という稲妻が走った時、「来てしまったか」と膝痛の到来を確信。経験的にあと出来ることはいかに進行を抑えられるかだけである。。極力右膝に負荷がかからないように意識するが加速度的にヤバイ雰囲気になってゆく。Oh my GODである。。
ルート上の雪は出たり消えたりを繰り返し、1800m付近から残雪歩きになった。
07:08(1797m) ルートを見失い易い平らな尾根
ここから標高差200mは尾根が広く基本的に登山道は不明確でルートミスし易いゾーンである。先頭バッターでトレースがないため進行方向がヤブでクローズされないように注意しながら進む。
07:41(1893m) 樹林帯を抜けた展望路
ここで雪が完全に切れた。帰路どこまで滑れるか確認のためルートを外し左手東側の残雪路を歩くが、200mほどでヤブに行く手を遮られた。この付近はスキー滑走は無理っぽい。地図上1934mピーク南側のコルを目安にした方が良さそうである。
膝痛どんどん進行し遂に時間の問題な感じになってしまった。経験上、ここまで進行すると後は敗退タイミングのみである。。有峰湖よ、どうしてこうなってしまうのですか?
07:56(1936m) 地図上1934m点
この付近から再び残雪へ。
08:29(1979m) 地図上1934mの少し先
真正面に夏道の登山道、その左側に残雪ゾーンが見える。昨年は夏道を下山したが残雪ゾーンを滑走すれば効率的だろう。情報収集も兼ねてここを登ることにして、写真を下りきったコルでスキーを履いた。
09:25(2049m) 敗退点
何歩か歩いては止り…を繰り返すモードへ。6時にゲートを通過して折立に入った入山者の「ゴボウ抜かされ」が一段落した頃、騙し騙しの登りももう限界と悟る。これ以上痛みに耐えると、翌日ビッコを引くことになり、下山スキーその先のMTBに支障が出ることは経験上明らか。深みにハマル前に無念の敗退を決断した。せめて五光岩ベンチまでも叶わず悔しいの一言に尽きる。。
11:24(1385m) 折立登山口
富士山Sea To Summitは駿河湾から登山口まで標高差2400m、50km。1000m、20kmと半分にも満たない有峰林道での膝痛発生の精神的ダメージは大きい。。昨年の乗鞍と同じ心境である。スキー装備10kgの負荷があるとは言え「かかと漕ぎ」「股関節漕ぎ」だけでは勝ち目はゼロに近いと言わざるを得ず、もう一工夫必要なことを実感した。今回は残念な結果に終わったが、作戦を練り直し「薬師敗退があったからこそ達成出来た」と最後に笑える様に準備して2013年の今年富士山Sea To Summitに挑まなければならないだろう。来年、再来年に先送りにするほどハードルは上がるに違いない。。
コメント
膝痛心配ですね。キネシオテーピングがオススメですがもうトライ済みでしょうか?私も自転車で頑張りすぎると痛みます。
太田さん
今回は行けると思ったのですが残念な結果でした。
ショック大です。。
富士山Sea To Summitは一工夫必要ですねぇ
テープはまだ試したことはありません。
以前別の方にも書込みで紹介してもらったことがあり
今回も商品を手にとったのですが、買いませんでした。
昨年の乗鞍では軽装&CW-Xパンツで膝痛発生してるので、いよいよテープに託すしかないかな。。
無理しないでください。
膝壊すと再起が難しくなりますよ。
無理したくなるけど、無理しないでくださいね。
(私が言っても説得力ありませんが…^^;)
私のブログ友のテカポさんが、CW-Xの下にテーピングをして調子が良かったそうですよ。
私も今後は試してみようと思います。
takiさん
あれ、今日は薬師のはずでは?
地図上1934m付近まで雪が繋がっていましたので、例年同様今年も薬師で2013年山スキーをクロージングして下さい^^
膝はこれだけ山で鍛えても痛くなるので、もうどうしようもありませんね。
トレーニングをやり過ぎると逆効果、ほんと悩ましいです。。
昔は朝から晩までコブ斜面を滑っても何ともなかったのになぁ。。
富士山STSは人生の思い出に何とか達成したいと思っているので、今年チャレンジしますよ。
チャレンジなしに諦めることは出来ないところまで来てしまっています^^
おかんさん
今回のMTB薬師は富士山STSの達成出来るかの意味ある山行で、見事登頂したらサボテンダーでエールを送るつもりでしたが完敗でした。人生なかなか厳しいですね~。
昨年の乗鞍ではCW-Xで膝痛だったので、あとはテープぐらいしかすがるものはなくなってきました。。
効果的な巻き方を研究して富士山STSに挑みたいと思います。
本当は2日に行きたかったのですが今年は5日に行くことにしました。
標高2千メーター残雪ゾーンは例年雪切れ&谷渡りに悩まされるところです。
5日だったら夏道が正解かなぁと思っております。
情報大変参考になりました。
ありがとうございます(ぺこり
takiさん
時期はずらせど薬師は外せませんか(笑)
ですよね^^
山頂までの雪の状態をレポしたかったのですが中途半端になってしまい残念でした。。
昨日は登山道も殆ど乾燥していたので、このまま雨がふらなければ登山靴で登る方が楽かと思います。
途中でデポされている方も多かったですよ。
晴れるといいですね!
無意識に片方だけ膝の軌道が外に開いてしまうと痛んだりします。
踏みすぎていたりサドルの高さ、クリートの角度などなど、自転車のセッティングは難しいですねー
太田さん
情報ありがとうございます!
この辺り試行錯誤済みではありますが、もう一度点検してみます。
そういえば同じトラブルで悩んでいる方のネット調査をしてなかったので、早速サーフィンしてみるかな。。
今回の薬師は膝痛で残念でしたが、
富士山への並々ならぬ意気込みが感じられます。
昔膝の靱帯を痛めたのですが、未だに完治はせず。
時より思い出したように痛み、怪我とも上手く付き合うしか無い年齢となりました。
壊してしまわない程度に無理をしてしまう気持ちも良く解ります。
那ぁさん
意気込みを書込み過ぎてあとには引けなくなり、丁度いい感じになっちゃいました(笑)
やる気さえあれば誰でも達成出来る、それほど大きな話でもないと思うのですが、膝痛は気合や根性で解決しないのが悩ましいです。。
週末山さん こんにちは。。。! !
薬師の報告を読みました。
私しなりに幾つかの経験から、お話しさせて下さい。
私しごと 40歳の時冬場のランニング中に、アキレス腱を断裂しました。
それが後になって多くの後遺症の原因になりました。(ひざ痛 腰痛 坐骨神経痛 等など )
登山のトレーニングの一貫としてのランニングが、結果的には大きな
負担になってしまいました。
今ではダマシ騙しで登山を続けていますが、ほとんどが単独山行の為
細心の注意が求められます、山中で古傷が悪化したら致命傷になりかねません。
いくつかの対処方法として、他の方も述べていましたが、CW-Xはかなり効果あります、私はそれとテーピングを併用しています。ただそれとてけっして、万全とはいえませんが。
それと普段からのケアがとても、大切ではないでしょうか。私は日々のラン後30分暗い筋トレを欠かしません。もちろん下山後も同様です。
長く山を愛すると同時に、我が身も労って下さいませ。。。
多摩太郎さん
コメントありがとうございます。
バリバリの40代に大きなケガをされていたのですね。
思い通りに体が動かなくなっていくことに対して、80歳でエベレスト登頂した三浦雄一郎さんの様に自分(人間)の可能性を信じて諦めずチャレンジする考え方がある一方、現状を受け入れ無理をしないかわりに適度に長く楽しむという考え方もある。どちらも正しいのが悩ましいところです。
対処方法ですが、CW-Xは完全ではありませんでしたので、テープを併用する予定でいます。
あとは毎晩柔軟を始めました。
今週末に山スキーを締めて、その後は富士山STSに向けての体作りをしようと思っています。
残念でしたね。しかし勇気ある撤退だと思います。
昨年、6月の第1週に私も行きました。このときは、前日にゲートを通過。折立で車中泊。4時出発だったと思います。それでも戻って来るまでに11時間はかかりました。スキー滑降の距離が少なくなる分、時間がかかりました。
この日、天狗蔵・梅さんが薬師岳に行っているはずです。前日入山だったかと思います。
レッドバロンさん
撤退に選択の余地はない感じでしたよ。
完全に終了でした(笑) これだけ山に行ってるのに困ったもんです。。
この日は例のお2人も薬師でしたか^^
この書込みを見て、もしかしてあの人達と思いました。
丁度もがき苦しんでいる最中にゴボウ抜きされすぐ見えなくなりました(笑)
この日は有峰林道開通初日で前日にスタンバイすることは出来ない日だったので、6時にゲートインする方々よりも先に登頂し、下山スキーでご挨拶という計画だったのですが儚く散ってしまいました(笑)